『やられたらやり返す』はなにが悪い?丨やり返さないことのメリット

「やられたらやり返す」という考え方には一見、

正義感や自衛の要素も含まれますが、問題も多く含まれます。

以下にその理由を挙げてみます。


『やられたらやり返す』が抱える問題点

1. 報復の連鎖が止まらなくなる

やり返すことで相手の反撃を招き、争いがエスカレートする可能性があります。結果として「どちらが悪いか」ではなく、「どちらが先に終わらせるか」という不毛な争いになることも。

2. 本当の問題解決にならない

やり返すことは「感情の発散」にはなっても、「なぜやられたのか」「何が原因か」といった根本的な解決にはなりません。問題の本質から目をそらす結果になります。

3. 自分も加害者になってしまう

被害者だったはずが、やり返すことで同じ土俵に立ち、加害者にもなってしまいます。自分の正当性を失うリスクがあります。

4. 冷静な判断を失いやすい

怒りや悔しさに任せてやり返すと、客観的な判断力を欠き、過剰な反応になってしまうことがあります。それによって人間関係や信頼を大きく損なうことも。

5. 成長や許しのチャンスを失う

やられても冷静に対処することは、精神的な成長や成熟に繋がる機会です。やり返すことでそのチャンスを放棄してしまいます。

6. 社会的・法律的リスクがある

やられたからといって同じようにやり返せば、暴力や誹謗中傷など法的に問題になる可能性も。感情に任せた行動は、かえって自分の立場を悪くすることもあります。


必要以上に我慢する必要はありませんが、「どうやって返すか」「返すべきか」を一度冷静に考えることが、長い目で見て自分を守ることにもつながります。


やられてもやり返さないメリット

1. 争いの連鎖を断ち切れる

やり返さないことで、相手との報復の連鎖を防ぎ、争いがエスカレートするのを防げます。結果的に平和な関係を維持しやすくなります。

2. 冷静さや落ち着きを保てる

感情に流されず冷静でいられるため、状況を客観的に判断しやすくなります。これにより、より適切な対応や問題解決が可能になります。

3. 自分の価値を高める

理性的に振る舞うことで、「器の大きさ」や「精神的な強さ」を示せます。周囲からの信頼や尊敬を得やすくなります。

4. 法的・社会的リスクを避けられる

感情的な報復によるトラブルや法的問題を回避できるため、自分の安全や社会的な立場を守れます。

5. 自己成長につながる

怒りや悔しさをコントロールする経験は、自己管理能力やメンタルの強さを養い、長期的な成長に繋がります。

6. 相手の変化を促す可能性がある

やり返さずに毅然とした態度を貫くことで、相手が自分の行動を見直すきっかけになることもあります。

7. ストレスや疲労を減らせる

報復の連鎖に巻き込まれず、無駄なエネルギーを使わないことで心身の負担を軽減できます。


こうしたメリットを理解しつつ、状況によっては適切な対応(時には毅然とした自己主張や防衛)も必要ですが、感情に流されず冷静な判断をすることが大切です。


やり返さずに自分を守る具体的な方法

1. 冷静に距離を置く

感情が高ぶったときは、一旦その場や相手から物理的・心理的に距離を置きましょう。時間を置くことで冷静さを取り戻し、過剰な反応を防げます。

2. 状況を客観的に分析する

なぜ相手がそうしたのか、背景や原因を考えてみましょう。理解が深まれば、対応策も見えてきますし、無駄な怒りも減ります。

3. 言葉で冷静に伝える

感情的にやり返すのではなく、「あなたのその行動はこう感じた」など、自分の気持ちや立場を落ち着いて伝えましょう。相手に気づきを促せることがあります。

4. 信頼できる人に相談する

一人で抱え込まず、友人や家族、専門家に話すことで気持ちが整理できたり、アドバイスが得られたりします。

5. 自己防衛スキルを身につける

たとえば、嫌なことを断るスキルや、上手にノーと言う技術、ストレス対処法を学ぶことで、やり返さずとも自分の立場を守れます。

6. ルールや法律を活用する

職場や学校などの正式な場なら、ハラスメント相談窓口や上司、カウンセラーに相談し、公式に対応してもらうのも効果的です。

7. ポジティブな行動にエネルギーを向ける

趣味や運動、自己成長に時間を使うことで、ストレス発散とメンタル強化になります。余計な怒りにとらわれず自分の充実を優先しましょう。

8. 心のバランスを整える習慣を持つ

瞑想や深呼吸、軽い運動などで心を落ち着ける習慣を持つと、やられても感情に流されず冷静でいられます。


こうした方法を活用することで、「やり返さずに自分を守る」ことが可能になり、心身の負担も減らせます。

ABOUT US
ケチャップ万太郎。
マヨラーは敵。 31歳でこれまで正社員、アルバイト、派遣社員、契約社員、個人事業主、業務委託などさまざまな働き方をしてきた。その経験を活かし、自身の借金や働き方について執筆。